top  次頁                                  1 は じ め に
 以前から夫婦共通の楽しみとして登 山に親しんでいました。それで退職後は日本百名山でもと考えていたのですが、退職3年前ふとした事からお遍路の案が急浮上しました。
 信者でもないのに遍路に出るのは気が引けないこともなかったのですが、ある程度の身だしなみを整え、所作も倣って出ることにしました。
 いきなり1200Kmを歩き通すのは無理と思い、1周目は2回に分け、また混雑を避けるため28番からスタートしました。
遍路用品 しめて1万3千円なり
22.2.28 1回目スタート28番大日寺前にある遍路用品店で購入
傘はじゃまになると思い当初購入しなかったが、実際に歩いてみると雨対策上非常に有用であると判断したので 2回目前にインターネットで購入
 遍路に備えてトレーニン グに励みました。トレーニングは筋トレと柔軟体操を毎日30分、加えて山地又は平地歩行訓練を月1~2回の割で実施しました。
 でも久子は1回目、2回目とも開始2週間ほどで歩行困難に陥りました。途中の宿で先達(元オリンピック女子柔道80キロ超級3位、整体師、高野山大学学生) に診てもらいましたが、「ひらめ筋が弱いのが原因」と診断されました。
冬季は裏山が訓練場(後方は蝦夷富士と呼ばれる羊蹄山) 自作のひらめ筋強化マシーン(膝にゴムを駆け踵を上げ下げする)
 1週目の八十八ヶ所を打 ち終え、北海道へ戻った時、「もう1回行く」という予感がしました。1回目、2回目を通して振り返っても、何か漠然として別の世界をさまよっていたよう な、夢の世界を歩いていたような、不思議な感覚が鮮明に残っていたのです。それで「あの空間、時間をもう一度体験したい」と思いました。
 これが不思議なもので久子も同じように感じていました。この二人の同じ思いから2周目のお遍路に出ることに決めました。2周目に備え、「ヒラメ筋強化マ シーン」を作って1年間びっしり鍛えました。
 1周目は半分づつの区切り打ちでしたが、2周目は思い切って通し打ちにし、また結願の印象をより鮮明にするため1番からスタートしました。
 また、2周目はカメラを新調し想い出が一杯残るようにしました。
24.2.19 心は既に四国へ
身も心も晴れやか日本一の富士も晴れやか
24.2.20 2周目スタート
1番札所 霊仙寺前にて